せっかく安く買ったのに工事費が高くなる?店舗内装で商品購入前に確認したいこと

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せっかく安く買ったのに工事費が高くなる?店舗内装で商品購入前に確認したいこと


「ネット通販でおしゃれな照明を見つけたから、自分で買ってコストを抑えよう」
「中古のエアコンが格安で売られていたから、これを設置してもらおう」
大阪で店舗デザインや内装工事を計画する際、このように設備や備品をご自身で購入して費用を節約しようと考えるオーナー様はたくさんいらっしゃいます✨
同じようなデザインや機能の商品であれば、少しでも安いルートで購入したいと思うのは当然のことですよね。
しかし、販売価格の安さだけに目を奪われて購入を決めてしまうと、工事が始まってから思わぬ落とし穴に直面することがあります。
商品代金を数万円節約できたつもりが、現場でのトラブルによって職人さんの再手配が必要になり、結果として全体の工事費用が膨らんでしまうケースが実際に起こり得るのです。
この記事では、大阪を中心に店舗リノベーションやデザイン設計を手掛ける空間設計モノデザインが、店舗内装や住宅リフォームの現場で起こりがちなトラブル事例をもとに、商品購入前に必ず確認しておくべきポイントを詳しく丁寧に解説します。
これから大阪で内装工事や店舗のデザインリフォームを控えている方は、ぜひ最後までお読みいただき、無駄のない店舗づくりにお役立てくださいね。

1. ネット通販や中古品を活用した「施主支給」の現状
店舗の内装費用を賢くコントロールする手段として、オーナー様自らが商品を手配する「施主支給(施主購入)」という方法があります。
現在ではインターネット通販の普及や、状態の良い中古オフィス家具・店舗什器の流通が増えたことにより、誰でも気軽に設備を購入できるようになりました。
特に以下のようなアイテムは、コストダウンのためにご自身で探されるケースが多く見られます。
  • 洗面ボウルや手洗い器(デザイン性の高い海外製など)
  • 照明器具(ペンダントライトやスポットライトなど)
  • 空調設備(中古の業務用エアコンなど)
  • 店舗用家具・什器(テーブル、椅子、スチールロッカーなど)
こうしたネット通販や中古品の利用自体は、決して悪いことではありません。
工夫次第でインテリアのこだわりを表現しながら予算を抑えられる、非常に有効なアプローチの一つです。
しかし、内装のプロが手配する場合と異なり、一般の購入ルートには「現場への適合性」や「付属品の網羅性」という点で、購入者自身が責任を持たなければならないというリスクが隠されています。
そのリスクを十分に把握しないまま「安いから」という理由だけでポチってしまうと、現場全体を巻き込む大きなトラブルに発展してしまうことがあるのです。

2. 実際の現場で起こりがちな「4つの商品不備」事例
商品が現場に届き、いざ取り付けようとした段階で発覚するトラブルには、いくつかの共通したパターンがあります。
実際の現場で私たちが目にしてきた、よくある4つの事例を見ていきましょう。

事例①:商品は届いたが、取り付けに必要な部品が入っていない
一番多いのが、掲載されている写真のイメージだけで判断してしまい、本体以外の必須パーツが同梱されていないケースです。
  • おしゃれな洗面器を購入した場合
    ネットショップの写真には、蛇口から水が出て排水管がつながっている美しい完成形が載っていたとしても、実際に届くのは「洗面器の陶器本体だけ」ということがよくあります。
    水を出して排水するためには、別途「水栓金具(蛇口)」「排水口の金具や目皿」「排水トラップ・排水管」「壁や台への固定用専用部材」などを手配しなければなりません。これらが揃っていなければ、当然ながらその日に取り付けることはできません。
  • 中古エアコンを購入した場合
    本体と室外機は無事に届いたものの、開封して初めて「リモコンが付属していない」ことに気づくケースです。
    商品説明をよく確認すると、非常に小さな文字で「リモコン欠品」と書かれていた、というパターンもあります。エアコンはリモコンがなければ試運転すら満足にできないため、適合するリモコンを急いで探し、別途購入する手間と費用が発生します。
  • 照明器具を購入した場合
    デザイン性の高いペンダントライトを購入したものの、電球が別売りだったというケースです。
    どの口金サイズ(E26やE17など)に対応しているのか、どれくらいの明るさ(ルーメンやワット数)が必要なのかを事前に調べていなければ、取り付け当日に現場を明るく照らすことができなくなってしまいます。

事例②:組み立てを始めてから判明する家具のパーツ不足・不備
店舗のバックヤードに置く収納棚や、お買い物スペースに設置する木製什器などを組み立て式のネット通販で購入した場合にも、不備が起こりやすいです。
組み立てを途中で進めていくと、必要な棚板が1枚足りなかったり、棚を支えるための小さなパーツ(ダボ)が不足していたりすることがあります。
また、海外製の安価な家具などの場合、説明書が複数の類似シリーズで共用されており、実際に届いた家具の形状やネジの種類が図面と全く異なっていることも珍しくありません。
こうなると、組み立て担当者が現場で説明書と睨み合いながら試行錯誤することになり、予定していた時間内に作業が終わらなくなってしまいます。

事例③:届いた商品に傷や破損がある
商品が予定通りに現場に届いたとしても、箱を開けるまでは安心できません。
輸送中の衝撃や、中古品ならではの保管状態の悪さによって、以下のような状態になっていることがあります。
  • 陶器製の洗面ボウルを開封したら、ヒビが入っていたり割れていたりした
  • 照明器具のシェード部分に、目立つ大きな凹みや傷が付いていた
  • スチールロッカーの角が大きく曲がっており、扉がスムーズに開閉しない
  • 中古品を綺麗に見せるための再塗装が雑で、仕上がりが不自然に変色している
特にネット通販の写真や中古品の説明文だけでは、細かな傷や構造的な歪みまでを完璧に見極めることは非常に困難です。

事例④:現場の施工基準や既存設備と仕様が合わない
寸法(縦・横・高さ)だけを測って「ここに収まるから大丈夫」と購入した設備が、実は現場のインフラ仕様と合致していないというトラブルが怒ることもあります。
例えば、海外製の水栓金具を購入したところ、日本の水道管の規格(ネジのサイズやピッチ)と合わず、そのままでは接続できないというケースがあります。
また、厨房機器やエアコンなどの大型電気製品において、店舗側の電気容量や電圧(単相100Vなのか、三相200Vの動力電源なのか)を確かめずに購入し、電気工事を追加しなければ動かせないといった事態も考えられます。

3. なぜ商品の不備が「工事費の増加」につながるのか?
「商品に不備があっても、パーツを買い足したり、返品交換したりすれば、商品代金が少し無駄になるだけで済むのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、本当に大きな影響が出るのは、商品代そのものではなく「現場の職人さんの人件費」や「工期の遅れによる損失」です。ここが、本記事において最もお伝えしたい重要なポイントになります。

職人さんの動きと費用発生の仕組み
内装工事の現場では、大工さん、電気工事士さん、水道設備屋さんなど、様々な専門職の職人さんが入れ替わり立ち代わり作業を行います。
職人さんは通常、「指定された日に、取り付けるべき商品が現場に揃っていること」を前提にしてスケジュールを確保し、現場へ来てくださいます。
もし、商品が届いていない、必要な部品が足りない、あるいは破損していて取り付けができないという問題がその場で発覚した場合、どうなるでしょうか。
他に行える作業があれば切り替えてもらうこともできますが、その日のメイン作業がその設備の取り付けであった場合、職人さんはそれ以上作業を進めることができず、そのまま現場を引き上げざるを得なくなります。
そして後日、不足パーツや代替品が揃った段階で、もう一度現場に来てもらうようスケジュールを調整することになります。
ここで認識しておかなければならないのは、商品の不備によって作業ができなくなった場合、予定通り作業に来た職人さんに責任があるわけではいということです。
職人さんは約束通りに自分の時間と技術を提供するために現場へ来ています。商品の不備という施主様側の手配ミスによって作業が中止になったからといって、職人さんがもう一度訪問するための手間や拘束時間が無料になるわけではありません。
契約内容やその時の状況によって具体的な金額や条件は異なりますが、このように職人さんを再度手配する際には「再訪問費用」や「追加の人工代(1日あたりの人件費)」が発生するケースが少なくありません。

費用の比較イメージ
施主支給によって得られる節約額と、トラブル発生時に生じる可能性があるリスク費用を分かりやすく表にまとめました。

項目スムーズにいった場合(成功)トラブルが発生した場合(失敗)
商品購入費ネット通販や中古品で通常より安く抑えられる 🟢ネット通販や中古品で通常より安く抑えられる 🟢
不足部材の購入なし(0円)急遽、不足パーツを店舗やネットで追加購入する費用が発生 🔺
職人さんの人件費当初の見積もり通りの施工費用のみ 🟢作業中断によるその日の費用+後日の再手配費用(追加人工代)が発生 🔺
お店のオープンへの影響予定通りのスケジュールで開店できる 🟢工期が延びることで、オープン準備や家賃の発生に影響が出るリスク 🔺
総合的なコスト判断しっかり節約に成功 💰商品代の節約分を上回る追加費用がかかるリスクあり⚠️
このように、商品を安く購入できたとしても、職人さんの再手配費用や追加部材の購入費まで含めてトータルで考えなければ、本当に節約できたとは言えないのが店舗内装の難しいところです。
さらに、取り付けが遅れることで全体の工程が後ろにずれ込み、開店準備のスケジュールが遅れてしまうと、オープンが数日遅れることによる売上機会の損失や、営業していない期間の家賃発生といった、工事費以外の大きなダメージにもつながりかねません。

4. 商品を購入する前に必ず実践したい「4つのセルフチェック」
せっかくのコストダウンの試みを失敗に終わらせないために、ネット通販の購入ボタンを「ポチる」前、そして商品が現場に届いた後に、必ず実行していただきたい4つのアクションをご紹介します。

チェック①:商品構成に「何が含まれているか」を確認する
ウェブサイトの掲載写真だけで「全部セットになっているだろう」と思い込まないことが大切です。
商品説明文やスペック詳細、付属品一覧の欄を隅々まで確認してください。
  • 「本体のみ(水栓・排水金具別売)」といった記載がないか
  • 電球やリモコンなど、動かすために必須のアイテムが別売りになっていないか
  • 中古品の場合、どの部分に欠品があり、どの程度の傷や補修歴があるか
少しでも曖昧な点がある場合は、購入前にショップの問い合わせフォームから「この商品だけで取り付け・使用が可能ですか?他に必要な部品はありますか?」と質問してみることをおすすめします。

チェック②:現場のインフラ条件と本当に適合するか確認する
商品の外寸が設置スペースに収まるかどうかだけでなく、以下のような設備的な接続条件まで含めて検討する必要があります。
  • 電気製品:電圧(100V / 200V)、消費電力、プラグの形状、周波数(50Hz / 60Hz)
  • 給排水設備:給水・給湯の接続口径、排水管の立ち上げ位置、壁排水か床排水か
  • 照明器具:配線ダクトレール(ライティングレール)に対応しているか、引掛シーリングの形状は合うか
特に築年数が経過している物件の店舗リフォームやリノベーションでは、既存の配管や配線の仕様が特殊な場合もあるため、商品単体の仕様だけを見て判断するのはリスクが伴います。

チェック③:事前に取扱説明書や施工説明書を確認できるか調べる
組み立てや取り付けの方法は、メーカーや商品ごとに千差万別です。
特に海外直輸入品やノーブランドの格安品は、日本語の丁寧な説明書が付いていないことがあります。
購入前にメーカーの公式サイトなどで「取扱説明書」や「施工説明書」のPDFデータがダウンロードできるか確認してみてください。
事前にこれらを確認できれば、現場の職人さんに「この商品を取り付けたいのですが、施工説明書はこれです」と事前に共有することができ、当日の作業が非常にスムーズになります。逆に、説明書がどうしても手に入らないような商品は、現場での取り付け難易度が跳ね上がるため、購入を慎重に再検討した方が良いかもしれません。

チェック④:商品が届いたら、すぐにその場で「開封・検品」する
「工事の日まで傷をつけたくないから、箱を開けずに現場に置いておこう」と考えるオーナー様は非常に多いですが、これは避けたい行動です。
当日になって職人さんが箱を開け、その時に初めてパーツ不足や破損が発覚しても、そこからメーカーに連絡して対応を待っていては工事に間に合いません。
商品が手元に届いたら、できるだけ早く開封し、以下の4点を確認してください。
  1. 注文した通りの型番・カラーの商品が届いているか
  2. 取扱説明書に記載されている付属品がすべて揃っているか
  3. 陶器の割れ、金属の曲がり、目立つ塗装剥がれや傷がないか
  4. 組み立てに必要なネジや部材が不足なく入っているか
もしこの段階で不具合や不足が見つかれば、工事日を迎える前に販売元へ連絡し、部品の発送や商品の交換を依頼する猶予が生まれます。

5. まとめ:失敗しない店舗づくりのためにプロの視点を頼る
ネット通販や中古品の活用は、予算が限られている店舗の開業や改装において、非常に賢く魅力的な選択肢です。空間設計モノデザインでも、お施主様がこだわりを持って選ばれたアイテムを活かした空間づくりを応援したいと考えております。
だからこそ、単に「価格が安いかどうか」だけで購入を決めるのではなく、「現場で問題なく安全に取り付けられるか」という視点を常に持っていただきたいのです。
最も確実でリスクの少ない方法は、購入ボタンを押す前に、検討している商品のページURLや仕様書を内装業者に見せて相談することです。
「これを施主支給したいと考えているのですが、現場の仕様と合いますか?」
「これを取り付けるために、追加でこちらで用意しておくべき部材はありますか?」
このように事前に一言声をかけていただくだけで、プロの目線から「これなら大丈夫ですよ」「これだと排水の規格が合わないかもしれません」といった客観的な判断やアドバイスを行うことができます。
購入前のほんの少しの手間と確認が、結果として現場でのトラブルを未然に防ぎ、余計な出費や工期の遅れを回避するための最大の防御策になります。
大阪で理想の店舗デザインや内装工事を、予算内で納得のいく形に仕上げるために。
ぜひ、事前の確認とコミュニケーションを大切にしながら、素敵なお店づくりを進めていきましょう。

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一級建築士事務所 空間設計モノデザイン

住所:大阪府吹田市江坂町1丁目23−5

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