おしゃれな照明を選んだのに料理がおいしそうに見えない?大阪のデザイン会社が紐解く「光の色」と「演色性」の空間設計

query_builder 2026/10/22
おしゃれな照明を選んだのに料理がおいしそうに見えない?大阪のデザイン会社が紐解く「光の色」と「演色性」の空間設計
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おしゃれな照明を選んだのに料理がおいしそうに見えない?大阪のデザイン会社が紐解く「光の色」と「演色性」の空間設計


せっかくこだわって選んだおしゃれな照明器具なのに、いざ食卓を囲んでみると「なんだか料理が色あせて見える…」「思っていた雰囲気と違う…」とガッカリした経験はありませんか?実はそれ、照明器具のデザインや明るさだけの問題ではないかもしれません。
お部屋の居心地や料理の美味しそうな見え方を左右する大きな原因は、照明の「光の色」や「演色性(えんしょくせい)」にあります。
今回は、大阪で内装工事やデザイン、リフォームを手がける空間設計モノデザインが、空間の印象をガラリと変える照明の仕組みや、心地よい住まい・店舗づくりのための光の設計について分かりやすく紐解いていきます。

1. 夜、外から見える家の明かりを意識したことはありますか?
日が暮れてから住宅街を歩いていると、窓から漏れてくる明かりにふと目が留まることがありますよね。
真っ白でキリッとした光が隅々まで届いている家もあれば、オレンジがかった温かい光に包まれていて、外から見ているだけでもホッとするような家もあります。
同じような間取りや外観の住宅であっても、そこから漏れる照明の色味によって、外に伝わってくる空間の印象や空気感は大きく変わります。
私たちが住まいづくりや店舗のデザインを検討するとき、どうしてもペンダントライトやダウンライトといった「器具のデザイン」や、単純な「室内の明るさ」だけに目を奪われがちです。しかし、インテリアや内装をどれだけ素敵に仕上げても、そこを照らす「光の色」が空間の用途に合っていなければ、本来の魅力を引き出すことはできません。光の色は、空間全体の完成度を左右する非常に重要なデザイン要素なのです。

2. 住宅で使われるLED照明の「光の色(色温度)」の種類
現代の住まいや店舗の多くに導入されているLED照明には、主に4つの光色があります。これらは「色温度(単位:K ケルビン)」という数値で表され、数値が低いほど暖かみのあるオレンジ色の光に、数値が高いほど白く青みがかった光になる傾向があります。
ここで大切なのは、「光色の違いは明るさの違いではない」ということです。白い光だから部屋が明るくなる、暖かい光だから部屋が暗くなる、というわけではありません。それぞれの特徴を正しく知ることが、理想の空間への第一歩になります。

光色の種類色温度の目安(K)光の特徴向いている主な空間・場面
電球色約2700Kオレンジがかった暖かみのある、リラックスしやすい光 🛋️寝室、和室、落ち着きたいリビング、トイレ、飲食店の客席
温白色(おんぱくしょく)約3500K電球色と昼白色の中間。暖かさとすっきりとした爽やかさを両立 ☕リビング、ダイニング、キッチン、書斎、洗面所
昼白色約5000K太陽の自然な光に一番近い、すっきりと明るい白い光 ☀️キッチン、クローゼット、化粧をする洗面台、ランドリールーム
昼光色約6500K青みを感じるクールな白い光。文字や手元がはっきりと見えやすい 📖勉強部屋、書斎、オフィス、作業スペース
このように、光の色によって空間がもたらす心理的な効果や、作業のしやすさは大きく異なります。大阪で内装工事やデザインを検討される際にも、この4つの光色の使い分けが仕上がりの満足度を大きく左右するポイントとなります。

3. リビングの照明は「絶対に電球色」と決めつけない
「リビングは家族がくつろぐ場所だから、絶対に温かみのある電球色にするべき」というお話を耳にすることがあるかもしれません。確かに、一日の疲れを癒やすリラックス空間にしたい場合、電球色はとても有力な選択肢になります。
しかし、現代のリビングは単にテレビを観てくつろぐだけの場所にとどまらないケースが増えています。
  • お子様がリビングのテーブルで宿題やお絵描きをする ✏️
  • 大人がパソコンを広げてリモートワークや読書をする 💻
  • 家族みんなでボードゲームや趣味の手作業を楽しむ 🎲
もし、このようにマルチな使い方をするリビングであれば、電球色だけでは手元が少し暗く感じられたり、文字が見づらくて目が疲れやすくなったりすることもあります。
そこで近年、空間設計の現場でも注目されているのが「温白色(おんぱくしょく)」です。
大手照明メーカーのパナソニックでも、温白色はリビングなどの家族が集まり団らんする場所に非常に適した光として紹介されています。温白色は、電球色の持つあたたかな雰囲気をほどよく残しながらも、昼白色のようなすっきりとした明るさをキープできるため、手元の作業も快適に行うことができます。
「リビングだからこの色」と最初から決めつけるのではなく、そこで家族が「誰と、どんな時間を過ごすのか」という実際のライフスタイルを細かくイメージしながら選ぶことが、失敗しないリフォームや新築の秘訣です。

4. 料理や食材の美味しそうな色味を左右する「演色性(Ra)」とは?
さて、今回の本題である「おしゃれな照明を選んだのに料理がおいしそうに見えない」という問題に深く関係しているのが、光の色ともう一つ、非常に重要な要素である「演色性(えんしょくせい)」です。
演色性とは、照明の光が「物の色をどれだけ自然に、きれいに見せるか」という性質のことを指します。
私たちは普段、太陽の光(自然光)の下で見る色を「本来の正しい色」として認識しています。照明の光が、この自然光で見たときの色味にどれくらい近いかを数値化したものが「平均演色評価数(単位:Ra)」です。
最高数値は100とされており、Raの数値が100に近づくほど、自然光に近く、食材や内装材の色味をより忠実に再現できる照明であると言えます。
東芝ライテックなどの主要照明メーカーの資料でも、高演色照明(一般的にRa90以上など)について、食材のみずみずしさや料理の色味をより美味しく魅力的に見せる特長が詳しく紹介されています。
日常の食卓を思い浮かべてみてください。
  • 赤身のお肉や熟したトマトのみずみずしい赤 🍅
  • お野菜の鮮やかなグリーン 🥦
  • 焼き魚の香ばしいきつね色 🐟
これらが、演色性の低い(色の再現力が弱い)照明の下では、どこかグレーがかって見えたり、くすんだ印象になってしまったりすることがあります。これが「電球色の暖かい光を選んだはずなのに、なぜか食卓がパッとしない」という現象の原因です。
ただし、Raの数値さえ高ければ全ての料理が完璧に美味しく見えるかというと、それだけでは言い切れないのが照明設計の奥深いところです。実際には、先ほどご紹介した「光の色(色温度)」とのバランス、光が当たる「照射方向」、さらには器の色、ダイニングテーブルの木目の色や素材感なども、すべてが複雑に絡み合って私たちの目に映っています。

5. 住宅のダイニングと飲食店における照明の考え方の違い
照明による見え方の違いは、一般住宅のダイニングだけでなく、街のレストランやカフェといった商業空間のデザインにおいても極めて重要なテーマです。ただし、住宅と飲食店では、照明に対するアプローチや考え方が少し異なる場合があります。

住宅のダイニングの場合
家庭の食卓では、料理の美味しさはもちろんですが、同時に「家族の顔が生き生きと健康的に見えること」や「空間全体に漂う安心感」が求められます。そのため、食卓の上をやさしく照らすペンダントライトを採用し、空間全体を温白色や電球色の柔らかな光で包み込むような設計が一般的です。

飲食店(商業空間)の場合
店舗デザインにおいては、お店のコンセプトや提供する料理のジャンル、さらにはお客様にどう過ごしてほしいかによって、より緻密な光のコントロールが行われます。空間全体を均一に明るくするのではなく、「店内の雰囲気づくりのための光」と「料理を美味しく引き立てるための光」をあえて切り離して考える手法もよく使われます。
例えば、落ち着いた隠れ家のようなバーやレストランでは、客席の周囲や通路の足元はあえて暗めの電球色でムードを演出し、お客様が座るテーブルの真上からだけ、ピンポイントで料理の色が鮮やかに浮かび上がるような高演色の光を当てる、といった設計が施されています。
もちろん、これがカジュアルなカフェであれば、外の光をたくさん取り入れた開放的な明るさが求められますし、和食のお店であれば、白木の内装が美しく映えるすっきりとした光の設計が必要になります。店舗のコンセプト、内装に使われている壁紙や床材の色、客席のレイアウトなど、全ての要素をトータルで計算しながら、光の広がり方や器具の配置を決定していく必要があります。

6. 「照明器具を選ぶこと」と「光を設計すること」の決定的な違い
私たちが大阪で様々なお客様の住まいリフォームや店舗の内装デザインに携わる中で、常にお伝えしている大切な視点があります。それは、カタログから好みのペンダントライトやダウンライトをピックアップする「器具選び」と、空間全体の光のバランスや作用を計算する「光を設計すること」は、全く別物であるということです。
もし、器具の見た目のデザインだけで照明を決めてしまうと、実際に工事が完成して明かりをつけたときに「思ったより部屋が暗くて不便」「光が眩しすぎて落ち着かない」「お気に入りの家具の色が綺麗に見えない」といった、取り返しのつかないギャップが生まれてしまうケースがあります。
そうした失敗を防ぐために、空間設計モノデザインでは照明の計画を立てる際、主に以下のようなポイントを一つずつ丁寧に整理しています。
  • どのような雰囲気の空間にしたいか
    (ホテルのように落ち着いた空間か、家族でワイワイ明るく過ごす空間かなど)
  • どの程度の明るさ(照度)が必要か
    (年齢やそこでする作業内容によって、必要な光の量は変わります)
  • 料理、人の肌、お気に入りの内装材の色をどう見せたいか
    (演色性や色温度の適切な組み合わせを選定します)
  • 光がどこから、どの方向に、どのように当たるか
    (直接光で眩しくならないか、間接照明で壁を照らして奥行きを出すかなど)
照明は、単に部屋の暗闇を照らして明るくするためだけの設備ではありません。同じ間取り、同じクロス(壁紙)、同じ家具を配置した空間であっても、光の設計ひとつで、その場所の広さの感じ方や居心地の良さは驚くほど激変します。

7. まとめ:住まいと店舗に、本当に合った光を考える
お気に入りの照明を取り入れたはずなのに思い通りの雰囲気にならない原因が、光の色や演色性にあるかもしれないというお話をしてきました。
住宅であっても、店舗やオフィスであっても、照明器具を具体的に選び始める前に、まずは「その場所でどのような時間を過ごし、何をどのように見せたいのか」という根本的な目的を見つめ直すことがとても大切です。
空間設計モノデザインでは、単に見栄えの良い照明器具を配置するだけでなく、光がその空間全体にどのように作用し、そこで過ごす人々の暮らしや集う人々の気持ちにどう寄り添うかまでを深く考えながら、日々デザインや内装工事のご提案に向き合っています。
大阪で「これから我が家のリフォームを考えている」「新しくオープンするお店の内装デザインで悩んでいる」という方は、ぜひ器具のデザインだけでなく、プロによる「光の設計」にも目を向けてみてはいかがでしょうか。毎日の食卓がもっと美味しく、日々の暮らしがもっと愛おしくなるような、あなただけの特別な光の空間を一緒に見つけていきましょう。

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一級建築士事務所 空間設計モノデザイン

住所:大阪府吹田市江坂町1丁目23−5

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